イケアが札幌出店の計画を撤回しました。
札幌や近隣では楽しみにしていた人も多いと思います。泣きそうな人もいるかも?
どうして出店撤回になってしまったのでしょう?
あの家具店の影響は?
*アイキャッチ画像:『IKEAカタログ 2020』より
イケア 札幌出店撤回
イケアが札幌出店を撤回したというニュースは次のように報道されています。
スウェーデン発祥の家具販売大手イケアの日本法人イケア・ジャパン(千葉県船橋市)は、2020年までの札幌出店計画について、撤回したことを明らかにした。今後は東京都心への小型店出店や、オンラインストアの充実に経営資源を集中するとしている。
イケアは14年に、札幌を含む地方都市などへ積極出店し、当時の6店から20年までに14店体制とする計画を発表。現在は仙台や長久手(愛知)を含む9店舗まで増えたが、親会社が昨年に「ビジネスを刷新し再構成する」と方針を転換。2万平方メートル超の大型店を郊外に出店するビジネスモデルから、大都市の都心部に小型店を出すことを軸とする計画
イケア・ジャパンは来春までに、東京・原宿に小規模店舗を出す。売り場面積は既存店の1割ほどとなる約2500平方メートルで、同社は「今後も同規模の店を東京23区内に数年間で複数出すための準備を進めている」とし、小規模店も含めて道内への出店は現時点で考えていないという。
イケアは拡張現実(AR)技術を使い、自宅やオフィスに自社製品を疑似的に設置して相性やサイズを確認するスマホアプリを配信するなどネット販売を強化。今年4月には札幌市内の指定場所での受け取りなら、送料を通常より9千円安い3990円とする全国初のサービスを始めた。
イケア関係者によると、東京や大阪などの都市部に比べ、地方店はおおむね苦戦しているという。道内では同業の国内最大手ニトリの存在も大きく、札幌出店は採算性確保の見通しが立たなかったことも、方針転換に影響したもようだ。
*出典:イケア、札幌出店を撤回 都心小型店やネット販売強化(北海道新聞) – Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190804-00010000-doshin-hok
*太字は引用者
イケア 札幌出店撤回 業績不振?
ニュースのポイントは、イケアの方針転換。
これまでの郊外型の大規模店舗から、都心など人口密集地に小規模な店舗を展開したり、ネット販売に力を入れることにした、というわけです。
これまでの戦略がうまくいっていなかったのでしょうか?
最近のイケアジャパンの業績を見てみると、売上高で
2016年:76760
2017年:74059
2018年:84091
という感じ。(単位は百万円です。)
売上高は、2017年は落ち込んでいるけど2018年は盛り返していますよね。
必ずしも悪化しているわけではないようです。
ところが、営業利益を見てみると
2016年:1667
2017年:▲1446
2018年:▲962
と、マイナスが続いている。
*参考:イケア・ジャパンの売上高と業績推移 財務諸表の内訳を分析 https://gurafu.net/jpn/ikea-japan
イケア 札幌出店撤回 ニトリが怖い?
これに対して、同業での国内大手・ニトリはどうなっているでしょう?
同じく単位は100万円です。
売上高(営業利益)
2016年:512958(85776)
2017年:572060(93378)
2019年:608131(100779)
*参考:ニトリホールディングスの売上高と業績推移 財務諸表の内訳を分析 https://gurafu.net/jpn/nitori
売上高の金額の多い、少ないは、店舗数が違うので単純に比較することはできません。
ですが、営業利益を見るとイケアが苦戦していることは確かそう。というか違いが圧倒的です。
ちなみに、ニトリの本社は札幌市。
今回イケアが出店をとりやめた札幌にあります。
本丸に切り込むには力不足、と判断したのかな、という気もしました。
イケア 札幌出店撤回 世間の反応
こちらはwebでの反応
*引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/
ニトリも都市部のテナント型小規模店舗が増えている。IKEAも日本国内の需要的に大型店が合わないことを考慮して、舵を切ったんでしょう。IKEAの小物が近所で買えるようになれば嬉しい。
私の近隣にも無いが、欲しい物が有ったとしていかんせん送料が高すぎる。アームチェアーが商品代金20000円で送料が13000円と言うのは通販を否定していると思うが。。
結構残念な話ですが、採算考えると確かに北海道では厳しいのかもしれません。インバウンド効果も考えていただけたらアリの可能性もあったかもですが、それだけでは利益に繋がるっていうのは確かに難しい可能性があるのかもですね。
イケアはいったん入口から入ったら、1階のレジを通るまで外に出られない設計になっているのが問題では?
迷路のような店内を延々と歩かされ、時間がもったいない。
ニトリは興味のあるコーナーにすぐに行けるし、買い物がなければすぐに外に出られるので楽だ。
残念ながら、イケアはそうはいかない。
イケアは過去において日本のニーズに合わなくで失敗している。ニトリと比較した場合、古い家具の引き取りサービスはしない。他、欧州ではイケアの家具や商品は一流と捉えてなく粗悪品も多い。製造拠点は新聞では世界で22拠点とあったがその殆どはロシアも含めて東欧や中国など。全世界共通の店内スウェーデンインテリアを暇つぶしで歩くのはよいが家具の場合、欧米の家屋に合わせている。全てスウェーデン本部のマネジメントなので日本独特のニーズは反映されない。オリジナルのジャムや黒パン粉があるので貴重ではあるが。一言、イケアの顧客になる場合、体格のよい力持ちのガールフレンドや奥さんが必要。欧米のイケア店内を見ているとその傾向。
イケアは日本の生活には合わない家具が多い。
デザインなどオシャレなものが多いので若者中心に、人気はあるかもしれないが、部屋の中で組み立てる家具が多く、引越や、部屋の移動をするときには、解体しないと出せなかったり、一度解体すると、元の強度にはもどらないので、進学や、就職、引越をする機会の多い人には、不向き。それによるトラブルも多い。
日本の家屋は、間口が狭いので、外国の家具は元々不向きな構造になっていることを購入時に考えておかないと、配送料金や、組立料金、など、家具本来の価格以外のところで、高くつく。
その事が、わかりだすと、日本では売れなくなると思います。地元スウェーデンでは、使い捨て家具という扱いなので、引越の度に買い替えるのが一般的みたいです。日本人みたいに大事に長く使うという文化には、合わない商品です。
札幌に小型店でもいくつか出してもいいんじゃないのかな。
北海道に一つくらい店舗置いてもいいと思うけど。
北欧と風土気候とも共通して合ってる部分あると思うから本州に置いてある店舗とは別のコンセプトで出してみるのもいいと思うのだけど。
前々から出店の噂は聞いていたので撤回は残念。
でも、正しい判断かも…。
店舗が広すぎるし、あの一方通行的な動線も慣れない。ましてやニトリ王国のお膝元だし。
仕事帰りにちょっと立ち寄れる感じはいいと思う。
いよいよカジュアル家具の「食い合い」が始まったか。
ただ、あまり都市部に小規模店舗を出しすぎると、イケアらしさが失われると思う。
特に都心の一等地では賃料が高すぎ、また売り場面積も狭くならざるを得ず、リーズナブルで豊富な品揃えいう、最大の強みが失われるのは痛いだろう。
そもそもイケアの家具は郊外のファミリーマンションや一戸建てで暮らすオーディナリーピープル向けのものが多いわけで、都心の狭小住宅やワンルームマンションで暮らすようなライフスタイルの人とはマッチしないのではないだろうか。
また、送料が高すぎてネット通販も伸び悩んでいるということは、やはり従来の郊外型大規模店舗を中心に展開するしかないと思うが。
はじめのうちは珍しさで人を集めるだろうが、早晩費用対効果の面で行き詰まると思う。
ニトリはショールーム型で商品がコンパクトに纏められてて欲しい商品までが近い。大型商品の在庫はもとから少なめだったり置いてなかったりなので、当日は契約だけで物は後日に倉庫から発送な感じ。
イケアは倉庫型なので欲しい商品の在庫が今有るのか無いのか一目で判る。大型商品も店にあったら当日に店から発送。
ただし、欲しい物によってはその物が置いてある目当ての場所にたどり着くまでが遠すぎたりもする。
日本は軽自動車が多いから、結局購入しても当日に自分で持って帰る人が少ないんじゃないかと。
配送手配が主ならその場に在庫が有る必要がそんなにないから、広めの倉庫型である必要がないんじゃないかと思う。
都心のショールーム型店舗の方が需要があったんでしょ。
イケア 札幌出店撤回が涙、業績不振?〜まとめ
イケアとニトリ、デザインがシンプルで安いという点では、イケアと似ています。
ニトリはあちこちに店舗があり、いつも賑わっているイメージがあります。
この状態から同じ土俵で勝負し続けても厳しい、という判断が出ても当然かもしれません。
ただ、家具や雑貨などは実際に手にとってから買いたいという人も多いでしょうから、今回のイケアの判断はどんな結果になるのでしょうね。
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